結婚へのMethods

 

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2020/05/15   
2020/05/19改定
2020/05/15改訂
 記: いおりん

1. 段階がある

 青年の恋愛は一次元的に進展し、進展の度合いは5段階に分かれる(図1)。恋愛を進めるポイントは青年雑誌が紹介するようなレストランやデートスポットよりも会話の仕方にあることが理解できよう。
 恋を始めるためには、親密な会話を進めて行くことが大切である。しかし、恋の第一段階を飛ばして次の段階へと急ぎすぎ、恋を深めることに失敗してしまう青年も少なくない。そうした青年に対して、図1は注意を呼びかけている。


図1: 恋愛行動の進展に関する模式図

reference: 筑波大心理学系助教(1999)『恋愛学がわかる』 朝日新聞社.

2. デートは公園に限る

 理由1: 色々な条件の場所で歩行速度を計測すると、水辺や美しい緑の中ではレジャーウォークになる。公園には二人が0.7m/sの「そぞろ歩き」を楽しむことができる相応しい環境条件がある。
 理由2: 人間は生き物だから安心してくつろげる位置をはっきりと選んでいる。アベックの分布を調べたところ、背後に樹林、前方に広がりが眺められるような位置、すなわち林縁にそって約8割のカップルが分布していることがわかった。公園には背後または両サイドが樹木や生垣など垂直要素で囲まれていて、前方には広がりのある空間という相応しい環境条件がある。
 理由3: アベック同士の間隔は各カップル間隔が、ほぼ12mずつ離れていることが知られている。アベック達は自分達二人の世界を満喫したいので他人から隔離された誰からも見えない場所を好むためである。他と離れたいとはいうものの、実際は二人だけになることの不安が大きく、隣接相手が自分達に仇なす敵意を持っているかどうか判断できる距離を取りたいようである。
reference: 東京農業大学地域環境科学部教授(1999)『恋愛学がわかる』 朝日新聞社.

3. 恋はデルタ関数だよ

言わずとしれた指導教員の名言。物理学者らしいお言葉である。酸いも甘いも嚙み分けただけあって言葉の重みが段違いである。

6. アイデンティティ

 自分が何者であるという同一性感覚。人々は恋愛を通じて自己のジェンダーアイデンティティやセクシュアル・アイデンティティをはじめとする様々なアイデンティティを確認しあい、構築していく。恋愛が愉しいのは、アイデンティティという自己の拠り所をかけたゲームであるからだという人もいる。
reference: 千田(1999)『恋愛学がわかる』 朝日新聞社.

7. 恋愛結婚は近代の産物

 歴史的に「恋愛」と「結婚」は二律背反で、「恋愛」は「結婚の中」にではなく「結婚の外」にあった。結婚や正式な夫婦の外側に恋愛が存在したということは、恋愛結婚と愛し合う夫婦を理想とする現代の私たちにとっては信じがたいくらいだ。「恋愛」と「結婚」が結びついた「恋愛結婚」は近代の理想にすぎないのである。
reference: 奈良女子大学生活環境学部助教(1999)『恋愛学がわかる』 朝日新聞社.

8. 「性欲=動物的、恋愛=人間的・人格的」という図式

 例えば与謝野晶子は、「性欲が動物的の低級な欲求であり、恋愛は人間らしい高級な欲求」という前提に立った上で「性欲から恋愛が生じるというのは生理学的、心理学的の真理であって、婦人の実際生活とは相違しております、却て、結婚から、若くは恋愛から制欲を自覚するというのが婦人の実感であるのです」と述べていた。女性においては性欲よりも恋愛が先に立つ、というわけである。

9. 若者雑誌

 一般に、雑誌記事には
・恋人にしたい異性のタイプ
・うまくセックスするにはどうすればよいのか
・効率的なアプローチの方法
というようにそれぞれのテーマ別の特集が組まれている。「魅力」「アプローチ」「セックス」に関する記事で過半数を占める。

10. ロマンティックラブ

 結婚に結びつく恋愛を「真面目で正し恋愛」として奨励し、結びつかないものを「不真面目で誤った恋愛」と否定する観念。
この観念は18世紀から19世紀にかけて西欧で誕生し、日本で高度経済成長期以降に普及した。
近代の日本でも恋愛の目的は結婚であり、恋愛は結婚に結びつくべきであるという規範がある。
reference: 谷本(1999)『恋愛学がわかる』 朝日新聞社.

11. 性感は作られる。

 男であれ、女であれ、人を性行動に駆り立てる中枢は視床下部にあるが、その気になる、ならないは大脳皮質での情報処理次第という実態が浮かび上がってくる。そして、性感の高まりを演出するのは、快楽の神経回路を形作る帯状回や中隔野の動きということができる。そこでドーパミンやセロトニンなどの伝達物質が欲求を生む物質であるらしい。こうした物質の高低や、それに対する細胞の敏感さ(受容体の数)が性感の良し悪しとなって現れることは想像に難くない
 受容体の数は、いろいろな体験(特に幼児期)の体験の影響下に生涯通じて変化する。伝達物質の量も絶えず変化していて、気分のアップダウンによっても変わってしまう。
 知的な感性が経験によって培われるのと同じように、肉体的な性の快楽も体験によって磨き上げられるのだ。風のそよぎに感応してたわむ弦のように脳のニュートロン感度が研ぎ澄まされた時、性の果実はオーバニズムとなって熟れ落ちるだろう。
reference: 早稲田大学人間科学部教授(1999)『恋愛学がわかる』 朝日新聞社.

12. リビドーの固着性

 はじめに出会った母親、父親という対象に対して、愛着という愛の固着が生じ、結びつきのパターンが生まれる。すると、そうした対象関係のパターンから人はなかなか離れられなくなる。その後の人生における異性との関係は、人生の早期に生じた愛着によるこうした対象関係のパターンの繰り返しという面を持つ。
reference: 精神科医(1999)『恋愛学がわかる』 朝日新聞社.


2020/05/19